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基板の「心臓」〜自由自在に電圧を作ってくれる働き者〜

LDOってなに?

電子回路の電気をちょうどよくする魔法の蛇口

みなさんは「電子回路」という言葉を聞いたことがありますか?スマホ、ゲーム機、パソコン、時計、ロボット、そして自動車まで、私たちの身の回りにあるほとんどの機械には電子回路が入っています。この電子回路の中にはたくさんの部品があって、それぞれが動くために「電気」を使っています。

でも、ここでちょっと困ったことがあります。電子部品たちは「それぞれ決まった電圧で動く」というルールがあるのです。


電圧ってなに?

電圧は、電気の「押す力」のようなものだと考えてください。水道にたとえると、水が流れるためには水圧が必要ですよね。電気も同じように「電気を流すための力」が必要になるのです。水圧が高すぎると蛇口やホースが壊れてしまうし、低すぎると水が出てこないのと同じで、電子部品も電圧が高すぎると壊れてしまいますし、低すぎると動きません。


じゃあどうやって「それぞれの電圧を作っているの?」

そこで登場するのが「LDO(エルディーオー)レギュレーター」という部品です。LDOは「Low Dropout Regulator(低ドロップアウト型レギュレーター)」の略ですが、難しい名前は覚えなくても大丈夫。

LDOの役割はとてもシンプルです。電源から来た電圧を、電子部品がちょうどいいと感じる電圧に下げてあげることです。たとえば電池やUSBからは5Vの電気が来るけれど、センサーやマイコンは3.3Vでしか動けない…そんな時にLDOが「はい、3.3Vにしますね」と電圧を整えてくれます。(MonoboardはPC→USBに5Vが供給されていますが、USB→LDOで3.3Vに電圧を下げています。)


LDOは“電気の蛇口”

LDOは水道の蛇口のような存在です。水道の元の水圧(電源の電圧)が高くても、蛇口をひねってちょうどいい量(水圧)にすれば、コップに水を注いでもあふれません。

ただしLDOは、蛇口を閉めて余った水をどこかに貯めることはせず、余分な電気をとして捨てます。だから、流す電気の量が多いとLDOはどんどん熱くなります。



なぜ熱くなるの?

LDOの仕組みはとても単純で、入力電圧と出力電圧の差に流れる電流を掛けた分が、そのまま熱として出てしまいます。たとえば5Vの電気を3.3Vにして、0.5A流すと、

(5V−3.3V)×0.5A=0.85W

この0.85ワットがLDOの中で熱になります。これが続くと部品は熱くなり、触れないくらいの温度になることもあります。


実際にどこで使われている?

  • スマホの内部で、バッテリー電圧から各ICの電圧を作る

  • マイコンやセンサーに安定した電圧を供給する

  • 無線通信モジュールのノイズを抑えつつ電圧を変える

実は、あなたの使っている電子機器の中にも、何十個もLDOが入っていることがあります。


まとめ

LDOは電子回路にとっての「電気の蛇口」。必要な電圧を安定して作ってくれる大切な部品です。発熱という弱点はありますが、そのシンプルさと信頼性で、今も多くの機器に使われています。もし将来、電子回路を作る機会があったら、LDOの役割を思い出してみてください。

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